原爆投下機/B-29 エノラ・ゲイ ── 一九四五・八・六・ヒロシマ ──(1980)ENOLA GAY

〈ビデオ解説より〉


監督■デビッド・ローウェル・リッチ

製作■スタンレイ・M・カリス

撮影■ロバート・L・モリソン

脚本■ジェームズ・ポエ/ミラルド・カウフマン

音楽■モーリス・ジャール

原作■ゴードン・トーマス/マックス・モーガン

   (TBSブリタニカ刊「エノラゲイ・ドキュメント・原爆投下」)

出演■パトリック・ダフィー/ビリー・クリスタル

   キム・ダービー/グレゴリー・ハリソン

   ロバート・ウォールデン


 1945年8月6日、アメリカ陸軍航空隊のB-29「エノラ・ゲイ」が広島に原子爆弾を投下。この時からさかのぼること2年前、アメリカ国内で進められていたマンハッタン計画(原子爆弾試作開発計画)にそってアメリカ陸軍は優秀な隊員を選び出し、原爆投下飛行にむけて厳しい訓練と準備が砂漠の中のウェンドーバー基地で極秘に開始された。日本への原爆投下作戦「シルバー・ブレード」の余りにも厳しい秘密に自分の仕事を愛妻に説明できず、飛行隊長のポール・ティベッツ大佐は家庭不和に悩む。1945年5月、ティベッツの飛行隊は日本軍から奪ったばかりの太平洋上の小島テニアン島へと、「エノラ・ゲイ』に搭乗して進出、やがて運命の日1945年8月6日、広島へ向った『エノラ・ゲイ」は高度1万メートルから原爆「リトルボーイ」を投下する。数十万の犠牲者を出した日本と共に『エノラ・ゲイ」乗組員もそれぞれに犠牲を背負って任務を終えたのだった。人類最初の核爆弾使用を忠実に再現したこのドラマはアメリカでベストセラーになったゴードン・トーマスの原作の映像化である。登場するB-29の場面は現存する機体を使用し、あの「トップガ「ン」で有名な空中撮影専門家クレイ・レイシーが、さすがに見事な空中シーンを再現している。第二次大戦中のアメリカ国内の政情の実態を知るうえでも貴重な作品である。

航空ファン別冊編集長 武田正彦

戦争映画補完計画

私の好きなWWⅡドイツ軍関係の戦争映画、特にマカロニコンバットやユーゴ製の戦争映画を中心に紹介するページです。あとテレビ洋画劇場世代なので、吹替版の映画も大好きです。