ジェリコ(1966)
◆概要
「ジェリコ」は、第二次大戦下のヨーロッパを舞台に、米英仏3ヶ国の情報部のエージェントのチームが、ドイツ軍に対し諜報・撹乱・破壊工作を行う物語である。60分もののドラマで全16話製作された。
◆キャスト
フランク・シェパード(ドン・フランクス):小林昭二
ガストン・アンドレ(マリノ・マセイ):前田昌明
ニック・ゲイジ(ジョン・レイトン):山田康雄
ナレーター:浦野光
フランク・シェパード、アメリカ陸軍大尉。勇猛果敢、 豪放にして沈着。決断力に富み、破壊工作のベテラン。 チームのリーダー。
ガストン・アンドレ、自由フランス空軍中尉。 あらゆる武器に精通し、殺しのベテラン。自称二枚目。
ニック・ゲイジ。イギリス海軍中尉。 天性の身軽さで行動する敵地侵入のベテラン。貴族の出身。
これは、連合軍総司令部の秘密指令の下に、 敵後方に殴り込みをかける三人の大胆不敵な男達の物語である。 彼らの合言葉は「ジェリコ」!
◆各話エピソード
第1話 101名救出せよ
1942年7月、パリ占領ドイツ軍司令部はドイツ占領軍の力を大いに誇示するため世界的に知られた有名なパリ交響楽団をドイツ軍主催のコンサートに出演させようという計画を進めていた。今回彼ら3人に与えられた任務は、このドイツ軍の意図を粉砕し、合わせてレジスタンスの人々を勇気づけるべく、この交響楽団をオーケストラごと、すなわち指揮者ポール・マルシャン以下の全員101名を一挙にパリからロンドンへ脱出せしめることであった。
(原題:Upbeat and Underground)
第2話 敵司令官を消せ
1944年5月、連合軍のヨーロッパ侵攻作戦が間近に迫ったことを察知したヒトラーは 東部戦線で天才的な手腕を発揮したホルスト・ウォーシャー元帥を南フランス防衛軍司令官に任命した。ウォーシャー元帥の独特の作戦が展開されることになれば 連合軍の損害が増大することは明らかである。 今回彼ら3人に与えられた任務は 元帥が作戦を開始する前に 何らかの方法で元帥の行動の自由を奪うことであった。
(原題:Jackal of Diamonds)
第3話 暗号解読機をつぶせ
1943年7月、パリがドイツ軍に占領されてからすでに3年。美しい都パリには連合軍も空襲を行わないことを知っていたドイツは、戦局を左右するほどの驚異的な秘密兵器の研究室を、ベルリンからパリのある修道院に移動させた。その結果、この古い修道院はドイツ軍の厳重な監視下に置かれることになった。今回彼ら3人に与えられた任務は、この新兵器の秘密を探りだし、これを破壊することであった。
(原題:Long Journey Across a Short Street)
第4話 午後4時の恐怖
1944年7月、ノルマンディーに上陸した連合軍が侵攻作戦を開始した頃、ドイツ軍は恐るべき新兵器でロンドンを恐怖のどん底に叩きこんだ。死と破壊の使者V1号ロケットがロンドンを襲い始めたのである。やがて連合軍情報部は、2人のドイツ軍スパイが更に恐るべき新兵器を携えてロンドンに侵入するという情報を得た。今回彼ら3人に与えられた任務は、この秘密を探りだし彼らの目的を阻止することであった。
(原題:Four O'Clock Bomb to London)
第5話 ニセ礼の源を断て
1943年7月、ドイツ占領下のフランス。ナチスドイツはイギリスに対して使用すべく恐るべき新兵器を作り上げ、それをボルドーの町の倉庫に隠していた。今回彼ら3人に与えられた任務はこの倉庫に忍び込み、その新兵器を破壊することであった。
(原題:The Loot of All Evil)
第6話 イタリア大作戦・ゲシュタポの罠
1943年9月、ムッソリーニのファシスト政権が崩壊して連合軍に降伏すると見るや、ドイツ軍は間髪をいれず電撃作戦に出てイタリアを占領した。今回彼ら3人に与えられた任務は、イタリアに上陸する連合軍の損害を防ぐため、ドイツ軍の防御態勢に関する詳しい情報を手に入れることであった。
(原題:One for the Mountain: Part 1)
第7話 イタリア大作戦・敵軍用列車で脱出せよ
1943年9月、イタリアではムッソリーニの失脚で政権を握ったバドリオ元帥が直ちに連合国に降伏したが、ドイツ軍は素早くイタリア全土を占領し連合軍を迎え撃つ態勢を整えた。この詳しい情報を握っているバドリオ政府の要人ペレッティに会うため、直ちにイタリア半島に飛んだ彼ら3人はフランクのかつての愛人マリッサが加わっているパルチザンの協力で、ムッソリーニを狙うと見せかけ巧みにゲシュタポを巻き、最後にはトンネルの爆破でその追跡を断ち切った。一方、ついにジェリコの真の目的を知ったゲシュタポのジーニー少佐もジェリコを追撃する。
(原題:One for the Mountain: Part 2)
第8話 敵の金庫をすり替えろ
1944年ベルギー。戦局は連合軍にとって有利に展開し始めていた。今回彼ら3人に与えられた任務は、ドイツ軍占領下のベルギーのレジスタンスと連絡を取り、ロンドンにあるベルギー亡命政府に渡すべき、ある重要な情報を持ち帰ることであった。
(原題:A Switch in Time)
第9話 秘密工場を死守せよ
1944年6月、連合軍のノルマンディー上陸作戦が開始され退却を余儀なくされたドイツ軍は、連合軍に利用されないようにそれまで使用していた軍事施設や重要工場を次々に爆破していくという手段に出た。今回彼ら3人に与えられた任務は ある秘密工場を爆破から守り抜くことであった。
(原題:Both Ends Against the Riddle)
第10話 作戦地図を奪取せよ
連合軍を迎え撃つためロンメル将軍は 海岸から十数キロ入った戦場に秘密の要塞を構築していた。今回彼ら3人に与えられた任務は、これを詳細に調べあげることであった。
(原題:Wall to Wall Kaput)
第11話 レーダー小屋をふっとばせ
1943年1月、ドイツは高度の命中率を持つレーダー操作による対空火器をついに完成させた。このため連合軍、特にイギリス空軍の損害は日を追って増大する一方であった。そして同年4月、ドイツ軍はさらにまた改良されたこの新兵器を、オランダ国内のある風車小屋に据え、その性能を試し始めた。今回彼ら3人に与えられた任務は、このレーダー操作による対空火器の秘密を探り出すことであった。
(原題:Dutch and Go)
第12話 地下司令部爆破30秒前
1943年8月、ドイツ軍は中部イタリアのある村に巨大かつ堅固な地下壕を完成、ここに情報司令部を設置した。今回彼ら3人に与えられた任務は、この地下情報司令部を爆砕することであった。
(原題:Panic in the Piazza)
第13話 3将軍を奪還せよ
1944年、既に攻勢に転じていたヨーロッパ戦線の連合軍航空部隊は、ベルリンに対して日夜間断なく猛爆撃を加え、ナチスドイツはまさに壊滅の一歩手前であった。この頃ヒットラーの右腕と言われていたゲーリングは、徹底抗戦を叫ぶヒットラーに隠れて連合軍に対して休戦を申し入れることを計画、しかも交渉の切り札として現在ドイツ軍の捕虜となっている 3名の連合軍将官を利用しようとしていた。 今回彼ら3人に与えられた任務は、これら英米仏三国の将官3名を無事救出することであった。
(原題:The Big Brass Contraband)
第14話 オスロ沖の脱出
1942年、ドイツ軍によって次々と占領されていった ヨーロッパの自由諸国は何もその弾圧下にあえいでいた しかしドイツ軍占領下の それらの国々では 規模の差こそあれ ひとしくドイツ軍に対する 市民達の執拗な抵抗運動が続けられていた。ノルウェーもまたその例外ではなかった そしてスボルト島、ノルウェーの首都オスロの沖合いに浮かぶこの小島でも ドイツ占領軍の圧政に対する 住民たちの必死な抵抗運動 が続けられていた 今回彼ら3人に与えられた任務は、ドイツ軍の警戒厳重を極めるこの島に密かに潜入し、島の抵抗運動の指導者であるルーキンスという神父を助け出し、無事ロンドンへ連れ帰ることであった。
(原題:Eric the Redhead)
第15話 ドイツ軍の裏をかけ
1943年6月ロンドン。連合軍のヨーロッパ侵攻作戦は間近に迫っていた。今回彼ら3人に与えられた任務は、作戦開始の時間と場所に関して逆にドイツのスパイを利用して、偽の情報をドイツ軍に流し敵の作戦を撹乱することであった。
(原題:Have Traitor, Will Travel)
第16話 新型Uボートを爆破せよ!
第二次大戦たけなわの頃、Uボートと呼ばれたドイツの潜水艦が猛威をふるい、連合軍は多大な損害を被っていた。その頃ドイツ軍は更に改良された新型のU ボートの建造に懸命であった。しかもその工場を、歴史的に有名なフランス海岸の聖ミッシェル寺院にの中に置いていた。今回彼ら3人に与えられた任務は、この寺院を傷つけることなく、新型Uボートを爆破せよと言う非常に難しいものであった。
(原題:A Jug of Wine, a Loaf of Bread - and POW)
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