戦争の嵐(1983)THE WINDS OF WAR
『戦争の嵐』は、ハーマン・ウォークの原作を製作費4000万ドルの巨費を投入し、1年以上の撮影期間を要して、空前のスケールで映像化したテレビシリーズです。スケールが大きいので、キャストもオールスター級か?と思いきや、意外にも地味な面子が顔を並べております。
アメリカ側では、ロバート・ミッチャム、ジャン・マイケル・ビンセント、ピーター・グレーブスといった面々は当然馴染みがありますが、その他は、正直、あまり聞いた覚えがありません。
それに引きかえ、なぜかドイツ軍側は戦争映画ファンのツボを押さえんばかりの面子を集めております!
ギュンター・マイスナー
(ヒトラー総統)
悪役系ドイツ軍将校といえばこの人!
『レマゲン鉄橋』『パリは燃えているか』『風雪の太陽』『戦場の黄金律』などに出演。
また『怪盗軍団』でもヒトラー(偽者ですが)を演じております。
アントン・ディフリング
(リッペントロップ外相)
冷酷系ドイツ軍将校といえばこの人!
『荒鷲の要塞』『誇り高き戦場』『テレマークの要塞』『暁の7人』『勝利への脱出』など。
個人的には、クラマー大佐が一番好きです♪
ウォルフガング・プライス
(ブラウヒッチュ元帥)
一番多くドイツ軍人を演じているのでは?と思われるほど戦争映画には御馴染みの御仁。
ルントシュテット元帥、ケッセルリング元帥、ロンメル元帥など、実在の高級軍人をこれほど多く演じた方もいないでしょう。
『遠すぎた橋』『史上最大の作戦』『アンツィオ大作戦』『ロンメル軍団を叩け』『脱走特急』など出演作数え切れず(笑)
ヨアヒム・ハンゼン
(ヨードル中将)
『撃墜王アフリカの星』を初め、『最後の戦線/壮烈第六軍』や『レマゲン鉄橋』など下級将校の役柄が多いのですが、今回は将官役です(笑)
ジェレミー・ケンプ
(ローン准将)
う~ん…どう見てもドイツ軍人には見えないような(笑)。
やっぱり『クロスボー作戦』や『遠すぎた橋』など、英軍人役が似合いますね。
これだけスケールが大きいと、つい戦闘シーンにも期待しがちですが、残念ながら主要な戦闘シーンは記録フィルムなどからの流用などでアッサリめの仕上がりとなっております。
まあ、このうえ全ての戦闘シーンを新撮しろというのは酷というものでしょうか(笑)。
でも時々、4号?を模したと思われる実物大模型?が出てきたりしますし、ラストの真珠湾攻撃のシーンも新しく撮影しているなど、創り手の意欲が伝わってくる作品です。
作品のトータルの時間は約15時間におよび、日本ではテレビ朝日系列にて放送されたのですが、残念ながら当時の私の住んでいた地方は、テレビ朝日系列の放送局がなく、少し遅れて地方局の深夜放送で放送されたらしいのですが、私は見逃しております(泣)。後にVHS・5巻組でリリースされ、それで初めてみました。
▮ソフト発売
国内ではVHSのみ発売。但し、こちらのビデオは約8時間に短縮されております。北米版のDVDも既に廃盤になったようで、ここはぜひとも国内でBlu-ray(もちろん吹き替え収録で!)を発売して欲しい一品です。
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