狐たちの夜(1990)NIGHT OF THE FOX
1944年4月、上陸演習中のアメリカ軍の艦船がドイツ海軍の魚雷艇の奇襲を受け、ノルマンディ上陸作戦の詳細を知るケルソー大佐がドイツ占領下のジャージー島に流れ着き、島の住民に匿われた。
そこでイギリス軍のマンロー准将は、ケルソー大佐の救出をハリー・マーティノー大佐(ジョージ・ペパード)に命じた。その命令には、もし救出が不可能な時にはケルソー大佐を殺害せよとの指示も含まれていた。ハリーに同行を命じられたのはジャージー島出身のセーラ・ドレイトン(デボラ・ラフィン)で、ケルソー大佐は彼女の叔母の元に身を潜めていた。ハリーはナチス親衛隊情報部の大佐に、セーラはその愛人に扮し2人はジャージー島に上陸した。
一方、「砂漠の狐」の異名をとるロンメル元帥(マイケル・ヨーク)は、偶然にも自分と瓜二つのベルガー伍長と出会った。ヒトラー暗殺計画に加担している元帥は、ゲシュタポの目をくらますため、ベルガーを替え玉にしてジャージー島を視察させることを思いつく。そしてジャージ島を舞台に、偽親衛隊大佐のハリーと偽ロンメルのベルガー伍長による、敵味方入り乱れての騙し合いが展開される。
『鷲は舞いおりた』のジャック・ヒギンズ原作の戦争冒険小説のテレビ映画化作品で、全2話。残念ながら『鷲は舞いおりた』ほどの知名度はありませんが、単なる救出劇にとどまらず、ヒトラー暗殺計画や偽ロンメルを絡めるなど、見所ある作品となっております。
ジョージ・ペパードは、『クロスボー作戦』『トブルク戦線』のような精悍さは鳴りを潜め、どちらかというと『特攻野郎Aチーム』の風貌ですね。声をアテているのも羽佐間道夫さんですし。
デボラ・ラフィンは、この作品以外では『スーパー・マグナム』で、街のダニどもに殺されるブロンソンの恋人役しか思いつきません。
マイケル・ヨークは流石の貫禄ですが、ロンメルにはちょっと似ていないかも。
〈テレビ放送〉
放送日:平成6年12月31日
NHK BS2
ハリー:ジョージ・ペパード(羽佐間道夫)
セーラ:デボラ・ラフィン(弥永和子)
ベルガー/ロンメル:マイケル・ヨーク(樋浦勉)
大木民夫、山内雅人、田中信夫、此島愛子、千田光男、大塚芳忠、麻生美代子、有本欽隆、中田和宏、矢田耕司、稲葉実、村松康雄
〈ソフト発売〉
国内ではビデオソフトのみ発売。ビデオ題は『ナイト・オブ・ザ・フォックス』
0コメント